瞑想ワインとアナリスト

ワインが好きが高じてワイン講師として副業中の金融アナリストが日々考ガエルブログです。

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分からなくて当然?ワインの味が分からなくても恥ずかしくない4つの理由。

お疲れ様です。めそあなです。 

皆さん、ワインはお好きですか? 私は(ブログに書きたくなるほど)大好きです。

 

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このワインは一体どんな味なんだろう???

 

 そんな私でも、以前はワインはどこか敷居が高いような印象があり、膨大なワインの種類の中からどんなワインを選べばいいのかよく分からず、いつもビールばかり飲んでいた時もありました。まさに、「とりあえず生で!」のノリですね笑

 他にも、ワインに少し興味を持っている方で、新しいワインにチャレンジしてみたいけど、その違いが分かるか自信がなく、あと一歩が踏み出せない方。また、せっかく高いワインを思い切って購入したのだけど、いい味なのかよく分からなかった、といった経験がある方はいるのではないかな?と思っています。

 

 

 かくいう私は、アナリストという本業の傍ら、趣味が高じてワイン教室の講師をしています。ですが、正直に言ってワインの味がよくわからないことがまま有ります

 

それでも、「そういったこともあるな」と思って全然気にしていません。どうしてそう思えるのか、「ワインの味が分からなくても恥ずかしくない4つの理由」をご紹介したいなと思います。

 

 

この記事は15分くらいで読めると思います。

 

 

 

ワインの味が分からなくても恥ずかしくない4つの理由

1 ワインの味を決めるのは人間 

味の具合も人次第

 元気な時はほんの少しに感じられる距離も、具合が悪い時は何キロにも感じることってありますよね?

 

ワインの味も人間が「脳で感じる」ものですから、その時の体調や気分に大きく左右されるのです。他にも、例えば、激辛カレーと一緒にワインを食べても、その味は感じられませんよね。

 

私も、ちゃんとしたテイスティングをしたいと考えている時には、直前にコーヒーを飲まない、味の濃いものを食べない、など気をつけていますが、逆に言えば、体調不良などコンディションが悪ければ、味がわからなくて当然です。

 

味の感じ方にも個性がある

さらに、「脳の感じ方」には個性があります。味覚も五感の一つですので、ちょうど人によって視力や聴力に差があるように、味の感じ方に差があります。ですので、同じワインであっても、その甘味や酸味の感じ方は一つではありません。

  

文化圏による違いも見逃せない

 文化による差異も大きいです。例えば、関西出身の私からすると、関東の料理は未だに味が濃いと感じてしまいます。ワインの味についても感覚も、人のバックグラウンドによって相対的なものになると思います。

 

また、よくワインの香りの表現で、青りんごやラズベリーなどに例えた表現がなされます。その例え自体が西洋の文化をベースにしており、日本人にはピンとこないものが多いです。香りを嗅いだものがないものは表現しようがないですから、たとえ説明を受けたとしてもピンとこないケースは多いでしょう。

 

 

2 知識や経験が味を生み出す

思い出は最高のスパイス

「恋人とあの時飲んだ、あのシャンパン」「初めて親と飲んだちょっといい赤ワイン」など、皆さんそれぞれに思い出・思い入れがあるワインはあるのではないでしょうか?

そういったワインはその人にとって特別なものになっているため、他の人より美味しく感じられているかもしれません。

 

値段や見た目も味の一部

値段が高いワインやエチケット(ボトルに貼ってあるラベル)のデザインが素敵なものは、味もよいのではないか?との期待がどうしても高まります

そういった思い入れは人の脳に実際のレベル以上のワインであると錯覚させることもあるでしょう。それがいい方向に働けばいいですが、せっかくの高級ワインを台無しにしてしまう取り扱いも起こりえますね。

 

経験が脳を鍛える

 ある研究によると、経験豊かなソムリエは、ワインを飲むと通常の人とは違って、記憶を司る脳の一部(海馬)が活性化するようです。

前述の「思い出が最高のスパイス」と同じく、勉強や経験で得た知識と合わせてワインを飲むことで、味をより深く鮮明に感じることができるのかもしれません。

 

 

3 決まった味のワインなどない

ワインは地酒

 ワインは西洋から来たおしゃれな飲み物とのイメージがありますが、その歴史を辿れば、もともとは地元産のぶどうでつくった地酒です。

こう考えると、ブドウ産地が全てワイン産地にもなることができるのですから、ブドウ品種の違いだけではなく、土地(テロワール)の違いの表現として世界にはものすごい種類のワインがあると感じられるかと思います

 

育て方(栽培方法)は作り手次第

 さらに、ブドウ栽培の方法も作り手によって千差万別です。大規模に機械化を通じて効率的に栽培する作り手もいれば、人手を使い昔ながらの伝統的な作り方にこだわる作り手もいます。

また、近年では有機栽培やその一派であるビオディナミ、ナチュラルワインなど作り方自体の個性も重視されるようになっています。

 

作り方(醸造方法)も見逃せない

 ワインは基本的にブドウのみで作られ、水も加えることはありません。他方で、醸造方法による味の違いも見逃せません。発酵に加える酵母が違えば味は異なるものですし、発酵の温度・期間、ワインの熟成に木樽を用いるか否かなど、醸造技術の選択は味にも大きな影響を与えます。

 したがって、有名な産地のワイン、例えば「ボルドー」を一つとっても、その味は、より細かな生産地、ブドウ栽培の方法、作り手の醸造方法など、様々なバリエーションがあることになります。

 

これらの複雑な反応の成果が一本のワインになるので、たとえ膨大な知識・経験があっても、百発百中でその味わいを言い当てることは本当に難しいとわかると思います。

 

 

4 一口一口に個性がある

 年の取り方は味に現れる

よく人の顔にはその人の人生が映ると言いますが、まさにワインにも同じことがいえるのではないかと思います。

大きな振動や気温の変化、コルクの劣化による空気との接触はワインの熟成を早めることになります。熟成は適度なレベルであればワインの品質にプラスですが、行き過ぎるとワインは「お酢」になってしまいます。

 このように、同じ時間・同じ場所で作られたワインであっても、その年の年の取り方によって、瓶ごとに個性が異なることになるのです。

 

ラストステップも気が抜けない

 さらに、最後の一口でも味は変化します。皆さんも炭酸の抜けたぬるいビールを飲まれたことが、一度や二度はあると思います。まさに、ワインも温度や空気接触の時間に応じて、刻一刻と味が変化していくものです。

グラスで味が発展していく、と表現すれば聞こえはよいですが、その味を完璧に捉え完璧に表現するのは難しと言わざるをえません。

 

 

5 それじゃあ、どうやって味わうの?

このように、味をとらえることの難しさについてつらつらと述べてきましたが、「それじゃあ、ワインを味わうなんて無理じゃないか!ソムリエ(やワイン講師)は何をやっているんだ!」とのご批判を受けることになるかもしれません。

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いえいえ、もちろん何もできないわけではありません。

 

少しの練習で世界は広がる

ワインの個性が非常に多く、味の感じ方が人によって違ったとしても、他の人と一緒に同一条件のワインを味わい、表現を練習していくことで、「一般的な感覚」を練習していくことは可能です。ちょうど、味わいの表現という新たな言語を習得していくイメージに近いと思います。

 

私の感覚ですと、週1回を約1〜2ヶ月程度で基礎的な感覚は習得可能だと思います。もちろん体調などに左右されますが、少しの練習で味わい方が一歩深まるのは間違いありません。

 

地酒としての楽しみ

さらに、厳密な味わいが分からなくとも、地酒としてのワインの産地や歴史を感じることは面白いことだと思います。地理や歴史が好きな方はもちろん、旅行が好きな方なら、地酒と地物を合わせて楽しむのは定番かと思います。

ワインは産地に厳密な規定が存在する場合が多いですし、地元料理とのマリアージュなどもよく意識されていますので、食を通じて世界旅行するという、知的な楽しみ方ができると思います。

 

飲むこと自体、楽しいかな!

ただ。。。やはり一番は、ワインを飲むこと自体が楽しいことです。ワインをきっかけに家族や友人と楽しいひと時を過ごすことができれば、それが何よりだと思います。

かく言うめそあなも、このエントリーをワイン片手に瞑想しながら書きました。

  

 

 

 

長文なのに最後まで読んでいただきありがとうございました。

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それでは、今日もお疲れ様でした。

 

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