瞑想ワインとアナリスト

ワインが好きが高じてワイン講師として副業中の金融アナリストが日々考ガエルブログです。

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めそあなの酒旅!〜ドメーヌ・ミエ・イケノ〜(小淵沢・清里2泊3日)

お疲れ様です。めそあなです。

本日は先週の3連休で試飲させていただいた「ドメーヌ・ミエ・イケノ」さんのワインレビューになります。

 

旅の旅程については、こちら(↓)をご覧くださいね。

 

www.meditation-analyst.com

 

 

1.ドメーヌ・ミエ・イケノとは?

さて、まずは作り手さんの「ドメーヌ・ミエ・イケノ」さんですが、今や日本でも最も有名なカルトワインの一つと言っても過言ではないと思います。

 

まず、小規模のドメーヌさんですので、生産量が非常に少ないです。ですので、そもそも絶対数が限られています。

 

さらに、ドメーヌの社長、池野美映氏はやり手の女性醸造家として非常に高名で、その経歴にも目を見張るものがあります。

 

下記は公式ホームページからの引用です。

エノログ。農業生産法人 株式会社レ・パ・デュ・シャ 代表取締役社長。ドメーヌ ミエ・イケノ栽培・醸造責任者。
2005年フランス国立モンペリエ大学薬学部卒。国内7人目となるフランス国家資格ワイン醸造士(D.N.O.)取得。
ブドウ栽培学、醸造学、微生物学、環境学など多岐に渡る学問を修め、ブルゴーニュ、南フランスのワイナリーでの勤務経験を経て帰国。
2007年より耕作放棄地だった現在のブドウ畑を3年かけて開墾する。2011年醸造所を建設し現在に至る。
欧州・アジア国際ワインコンクール審査員。趣味は茶道、裏千家・准教授。

www.mieikeno.com

 

また、エチケットは猫のシルエットが非常に可愛く、ワイン自体も視覚的に楽しめるものになっています。

 

これらが合わさってということでしょうか。メディアでも大きく取り上げられることが多いです。個人的には、2018年6月に、「マツコの知らない世界」で取り上げられたことが印象的です。

 

以上、いろいろ述べてきましたように、「買うこと自体」が非常に困難ワイン。それが「ドメーヌ・ミエ・イケノ」なのです。

 

こうした中、安定的に試飲できる場所。それが、リゾナーレ八ヶ岳内にある「八ヶ岳ワインハウス」になります。

 

 

2.テイスティングアイテム

めそあなは、このドメーヌ・ミエ・イケノを試飲するために「八ヶ岳ワインハウス」に行ったと言っても過言ではないのですが、こちらで試飲可能なのが下記の3種類になります。なお、これで2017ビンテージの全てになります。

 

  • シャルドネ2017

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シャルドネ
  • ピノ・ノワール2017
  • メルロー2017

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ピノ・ノワールとメルロ。

3.テイスティングコメント

シャルドネ 2017

 青リンゴやハーブなど爽やかさに仄かなブリオッシュの香り。やや酸が強めに残るスタイルでフレッシュな印象。

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ピノ・ノワール2017

とても 明るいルビー。香りはやや閉じているが、スワリングすると赤系果実(ベリー)の香りやすみれ、小梅の香りがやわらかに漂う。タンニンは穏やかで、酸は強め。果実味がもう少しでても良いかとの印象。

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メルロー2017

 やや明るめのルビー。カシスやブラックベリーに加え、少しグリーンな香り。果実味はやや弱く、豊富なタンニンと中程度の酸味が感じられる。後味は長く残り、熟成のポテンシャルが感じられた。

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なお、品薄のためか、「八ヶ岳ワインハウス」で可能なのは試飲のみで、ワインの購入はできません。ご留意ください。 

  

4.めそあなの感想

あごがれの「ドメーヌ・ミエ・イケノ」の感想ですが、確かにエレガントで美味しかったです。他方で、正直に申し上げると期待し過ぎていたかな、とも思いました。

 

特に赤ワインではもう少し熟成を待ってから飲んだほうがいいかと思うような荒々しさを感じたのが率直な感想です。

 

他方、ここでしか味わえない、有名なご当地ワインであるのは事実。避暑旅行にせっかく行かれるなら、ぜひ飲んでみるに価するレベル&話題性だと思います。ぜひ行かれてみてください。

 

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さて、本日もご覧いただきありがとうございました。

引き続き、お酒コメントを拡充していきますので、またお会いしましょう!

 

 

めそあなの酒旅!〜お酒リスト編〜(小淵沢・清里2泊3日)

お疲れ様です。めそあなです。

 

昨日の旅程概要に引き続きまして、「小淵沢・清里」の酒旅シリーズです。

今回は、その旅程でトライor計画していた地酒のリスト(合計23種類)をご紹介します。

 

旅の旅程や概要についてはこちら(↓)をご覧ください。  

www.meditation-analyst.com

  

ワイン

ドメーヌ・ミエ・イケノ

  • シャルドネ 2017
  • ピノ・ノワール 2017
  • メルロー 2017

 

シャトー・メルシャン

  • 椀子ソーヴィニヨン・ブラン 2017
  • 北信シャルドネ アンウッテッド 2016
  • 城の平 2013

 

中央葡萄酒(グレイス)

  • グリド甲州 (レストランにつきN/A)
  • グレイス茅ヶ岳 (レストランにつきN/A)
  • メルロ 2016

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その他たくさん。YATSUGATAKE Wine houseにて。

ウイスキー

白州

  • 白州
  • 白州 18年
  • 森香るハイボール (体験)

山崎

  • 山崎 18年

  • 響 JAPANESE HARMONY
  • 響 21年

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BAR白州、超長期熟成ウイスキー体感セット

日本酒

谷櫻

  • 本醸造櫻守
  • 純米桜舞

七賢※

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櫻シリーズで知られる谷櫻。枡酒で。

ビール

八ヶ岳ブルワリー TOUCHDOWN BEER※

  • ヴァイス
  • ピルスナー
  • デュンケル
  • プレミアムボックロック
  • 清里ラガー

 

rock1971.jp

 

トライしたお酒は後日レビューをあげる予定ですので、よろしければ引き続きお付き合いください。

 

計画していたものの、残念ながら飲めなかったもの(※)もありましたが、もちろん、皆さんが実行される場合はぜひトライください。もちろん肝臓と要ご相談となりますが笑

 

さて、これらを気軽かつ一気に楽しめる酒旅。夏休みにもでいかがでしょうか?

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 それでは、本日もお疲れ様でした。

またお会いしましょう。

めそあなの酒旅!〜旅程概要編〜(小淵沢・清里2泊3日)

お疲れ様です。めそあなです。

 

皆さん旅は好きですか?私は好きです。

 

せっかくなら自分の趣味であるお酒の旅にしたいのですが、それだと車が使えないし、お酒や宿、交通機関をいちいち探していくのは大変ですよね。

 

そこで!めそあなが先日行ってきた『三連休で実施可能な酒旅(小淵沢・清里編)』をご紹介していきたいと思います。

 

三連休、また二連休にもアレンジ可能な旅です。もしよければ、皆様の酒旅のご参考にしていただければと思います。

 各観光スポットやお酒の詳細は追ってレビューを上げていきますので、まずは全体像のご紹介になります。

 

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小海線、山中の踏切

 

1日目 〜山梨県・小淵沢へ〜

あずさに乗って小淵沢駅

まずは、JR特急あずさに乗りましょう!

8時台の電車にのれば10時前後に「小淵沢駅」に到着します。

 

あずさは全席指定の特急ですので、座席の予約・指定が必要です。前日までであれば、100円割引も受けられる「チケットレス」予約がオススメです。

 

リゾナーレ小淵沢

小淵沢駅を降りると目の前にロータリーがあります。

そこで「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」行きの無料シャトルバスに乗りましょう。5分ほどでリゾナーレに到着です。

 

無料シャトルバスはあずさに接続するように運行されていますが、気になる方はリゾナーレのホームページをチェック(アクセス | 【公式】星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳 - 大自然の恵みを愉しむリゾートホテル

 

YATSUGATAKE Wine house

リゾナーレには、レストラン、ショップからアクティビティまで、様々なリゾート施設が揃っています。この中の酒旅の主目的、それが「YATSUGATAKE Wine house」 です。

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テイスティングコーナー

YATSUGATAKE Wine house」では、なかなか手に入らないことで有名な「ドメーヌ・ミエ・イケノ」をはじめ、24種類の日本ワインを試飲できます。

 

ショップや軽食、書店も併設しているのでゆっくりとテイスティングのうえ、お気に入りのワインを購入するのも楽しいです。

 

ホテル(スパディオ小淵沢)

宿泊先はリゾナーレが理想なのですが、1泊5万〜となかなかお財布に厳しいです。

この点、小淵沢周辺はホテルやペンションが豊富で様々な選択肢があるのが便利です。私は2019年7月6日からリニューアルされた「延命の湯」を楽しめる「スパティオ小淵沢」に宿泊しました。

もちろん、駅までの無料送迎を手配可能することもできます。

 

 

2日目 〜清里へ〜 (スキップ可能)

小海線で清里へ

温泉でリフレッシュしたら、高原リゾートの清里に向かいましょう。

小淵沢駅から清里駅までは、シーニックな高原電車として有名な「小海線」で3駅です。

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ワンマン2輌の小海線

2時間に一本と本数が少なめなので、時間には注意しましょう。めそあなは、ゆったりとした朝を過ごしたかったので、10時6分の電車に乗り込みました。

時刻表はこちらです(小淵沢駅 時刻表|JR小海線 小諸方面 平日|電車 時刻表|駅探)。

 

八ヶ岳ブルワリー

さて、清里駅からは徒歩9分の「萌木の村」に向かいます。

「萌木の村」にも、オープンバレエやオルゴール博物館、乳製品のおしゃれなショップなど、様々なコンテンツがあります。

 

が、酒飲みのお目当ては、八ヶ岳ブルワリーのクラフトビールです。レストランRockは、「ブルワリーでつくったビールをすぐ飲むためのレストラン」(公式)で、5種類の飲み比べセットもあります。

八ヶ岳 清里萌木の村ROCK カレー&クラフトビール

 

ホテル(清泉寮)

清里周辺もホテルやペンションが豊富です。駅からシャトルバスも出ている場合が大半ですので、ホテルのホームページをチェックしましょう。

私はソフトクリームで有名な「清泉寮」に宿泊しました。

 

 

3日目 〜ウイスキー白州〜

小海線で小淵沢へ

高原で綺麗な星空と美食を堪能したら、旅の最後のハイライトに向かいましょう。小海線で小淵沢に戻ります。

小海線は2時間に一本ですので、それに合わせたホテルの送迎が利用できるかと思います。私は10時18分の電車にのるようにしました。

 

サントリー白州蒸留所

シャトルバス

さて、小淵沢駅から無料シャトルバス(予約不要)に乗り換えて、白州蒸留所に向かいましょう。

 約1時間に一本出ていますので、本ルートであれば綺麗な接続になります(10時40分着、55分バス発)が、アレンジされたい方はホームページをチェック(アクセス|サントリー白州蒸溜所)。

 

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ウイスキー博物館入口。コインロッカーもあります。
蒸溜所内の施設

白州蒸溜所には工場見学のほか、ウイスキー博物館、レストラン、ショップなど様々な施設があり見どころ一杯です。ただし、入場には基本的に予約が必要ですのでご注意ください。予約はこちらから(見学コース一覧|サントリー 白州蒸溜所)。

私は、「白州森香るハイボール体験」とレストランを予約しました。

 

BAR白州

そして、酒の飲みにとって最も大事なのが、「BAR白州」です。なんと、山崎・白州・響が100円から飲めます。今の入手困難な状況からすると、とんでもない魅力です。

 

シャトルバス&あずさで東京へ 

蒸溜所からシャトルバスで小淵沢駅に戻り、あずさで東京に戻ります。

私は14時45分に蒸溜所発、小淵沢駅から15時29分発のあずさで帰りました。この日程なら、小淵沢駅1階のショップで20分ほどお土産を見ることができます。

  

 

以上が旅程の概説になります。

 

終わりに

テイスティングしたお酒の詳細はこれから随時更新していきます。よろしければ、またご覧いただければ!

 

それでは、本日もお疲れまです。また、お会いしましょう。

 

書籍レビュー「英語の歴史から考える英文法の「なぜ」」

お疲れさまです。めそあなです

 

非常に残念ながら。本日で3連休も最後ですね。皆様はリフレッシュできたでしょうか?

めそあなは、この機を活かして「酒の旅」に出かけ、だいぶリフレッシュしてきました。旅の詳細は追ってご紹介予定です。

 

さて、今回はその旅のお供に読ませていただいた、「英語の歴史から考える英文法の「なぜ」」との本のレビューになります。

 

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ビジネス書コーナーに平積みしてあった。表紙の外観はほぼ教科書のそれ。

 

1.英文法の「なぜ」

「なぜ」購入したのか?

なぜかビジネス書コーナーにぽつりと平積みされていたのです。華やかなデザイン、横文字が踊る一角に、教科書らしい実直な表紙が異彩を放っていました。

 

余りの異質さに思わず手に取ってみると、次の見出しがありました(58頁)。

  • なぜ<3単現>だけ-(e)sをつけるのか?
  • なぜam/are/is/was/wereの原形はbeなのか?
  • 動詞go/went/goneのwentだけ形が違うのはなぜ?

 

衝撃でした。

何一つとして知りません。

 

そして、そのまま購入してしまいました。

 

 

「なぜ」題名が魅力的なのか?

人間の3大欲求は食欲・性欲・睡眠欲ですが、物の豊かな現代社会においては「知りたい」という知的欲求は最も大きい欲求の一つと言っても過言ではないと思います。

 

英語学習経験のある人なら誰でも知っている文法(ルール)。そこにシンプルな問いを投げかけられることで気づいたのです。自分がそのルールを、何も考えずにただ受け入れていたことに。

 

その事実をガツンと気づかせた上で、その回答を教えてくれるよ、と手を差し伸べているのですから、思わず手が伸びてしまった訳です。

 

 

「なぜ」に答える方法

 本書はこうした「なぜ」に答えるために、英語の「歴史」を紐解きます。

 

皆さんも、英単語を覚える際に「語源」に遡って覚えるように言われたことがあると思います。本書はこのアプローチを「文法」に適用し、それぞれの文法がどのように形成されてきたのかを教えてくれるのです。

 

そのため、本書では、現代英語から次のような時代の英語まで遡って文法を解説しています。

  1. 古英語:5世紀から11世紀頃
  2. 中英語:11世紀から15世紀頃
  3. 近代英語:15世紀から19世紀頃
  4. 現代英語:19世紀以降

 

難しそうです。

が、ご心配は無用です。本文の語り口はコラム調で読みやすく、例も豊富なため読みやすいです。

 

さて、先ほどの「なぜ」の答えについてですが、こちらは本書に譲ることにしましょう。ただ、英語という言語を貫く歴史上の大きな転換点については、少し本文からご紹介したいと思います。

 

 

2.「歴史」の重要性

英語は「なぜ」Englishというのか?

アングロ=サクソン人の侵入

英語の歴史は449年に始まりました。英国には、ケルト系のブリトン人が住んでいたのですが、449年にアングル人、サクソン人、ジュート人が侵入してきたのです。

 

そう、Englishとは「アングルの土地(Engla land)」から来ており、こうした人々が喋っていた言葉が(初期の)英語なのです。

 

現在でも、英国やドイツ、北欧の民族を「アングロ=サクソン」と言いますが、まさにこうした民族とその言語が同一のルーツを持っているのです。

 

したがって、もともとの英語(古英語)は、現在のドイツ語のように動詞の活用が非常に激しい(男性系、女性系、中性系✖️1、2、3人称✖️現在、過去、過去完了系など)言語だったのです。

 

それでは、現在の英語は「なぜ」シンプルなものになっているのか?それは「歴史」が語ってくれるのです。

 

 

異文化コミュニケーションは「なぜ」重要か?

デーン人の侵入

英語をシンプルなものにしたきっかけは、8世紀から11世紀に生じました。同じくアングロ=サクソン系民族のデーン人の侵入です。

 

いわゆるヴァイキングであるデーン人が英国を襲うようになり、定住生活に入っていたアングル人やサクソン人は、今度は逆に必死に抵抗することを強いられるようになります。

 

英国側は苦戦を強いられますが、878年、アルフレッド大王がデーン人と和議を結ぶことに成功します。デーン人は英国北部に住むことになり、南部の英国人と接触を保ちながら徐々に定着していくことになります。

 

このデーン人との接触が、英語の文法をシンプルなものにしていったのです。

 

日本語でも、ノンネイティブの人と話す際は、「左、行く、駅、ある」などと活用を減らして意思疎通を図ることがあると思います。こうした過程が、英語全体で起きたのです。

 

ノルマン・コンクエスト

もう一つ、大きな歴史上の出来事がありました。1066年のノルマン・コンクエストです。フランス北部のノルマン人が、英国を支配することになったのです。

 

その後、ノルマン人は英国を300年程度に亘り支配することになります。

 

ここでの問題は、ノルマン人はフランス語を話していた、ということです。支配者が別言語を話すということは、当然、被支配者の言語である英語にも、フランス語由来の単語が入ってくるということです。

 

こうして、アングロ=サクソン語の英語に、ラテン語ベースのフランス語の影響が入り込み、単語量が多言語の倍程度に膨らんだのです。 

 

日本でも近いことが生じています。日本の場合は支配されていたわけではないですが、近隣の大国である中国から漢字を輸入し、その他多くの文化を吸収しました。

 

どうでしょうか?歴史の流れが言語にも大きな影響を与えていることが感じられるのではないでしょうか?

 

 

3.英語の「学習」を振り返る

「なぜ」英語は暗記だったのか?

自分の英語学習の経験として、毎週毎週、新しい文法や単語暗記の連続で味気がなかったとの印象があります。

 

 他方で、本書を読み、「それはある程度仕方なかったのかな」と当時の自分の気持ちを納得できるようになりました。言語の文法は長大な歴史の中で生まれてきたものであり、たった一つの文法をとってもそれを紐解くには膨大な知識が必要なのです。

 

新たな言語を習得する過程の人間にとって、こうした細かな背景・歴史の説明は混乱を招きかねません。こうした認識からは、英語初学者の文法解説としては「まずは暗記!」のアプローチの方が効率的なのかとも思いました。

 

「なぜ」を教える側として

 他方で、英語を教える側の目線としては事態は異なってくると思います。

 

ルールをルールとして教えるのは簡単です。ただ、そうした「教え」なら誰でもできるます。より深い知識を修めながらも、教えられる側の知識レベルを認識したうえで、最適なレベルで「教え」を提供する。こうした「教え」があるべき姿なのだと思います。

 

残念ながらこうした「教え」は今までなかなか得難かったというのが私の感触です。自分のレベルも足りなかったし、英語文法をここまで知っている先生にも出会うことができず、表層的な理解にとどまっていたと思います。

 

本書はこうした思いに応えくれる、私の先生となってくれました。同時に、自分の専門分野ではこうしたアプローチがとれるようにせねば、と身の締まる思いです。

 

 

4,感想まとめ

良かった点

私が知りたかった英語の「なぜ」にここまで深く切り込んでくれた本は初めてでした。

 

興味を惹く題名、読みやすく理解しやすいコラム調の本文、多彩な例示など、学問的に深い内容を説明しながらも、読者を飽きさせない工夫が随所にみられたのは感服です。

 

もっと読んでいたい、と思わせてくれた本でした。

 

もう一歩の点

実直な表紙のキャッチー度が低いことや想定される読者層が曖昧なことでしょうか。

 

英語文法について相当な知識(現在完了、仮定法、使役動詞など)があることを前提に書かれていますので、「英語学習を一通り終え、より深く学びたいと思う人」を対象としているのだと思います。

 

具体的には、英語の先生や英文学の学生などだと思いますので、純粋な興味から表紙買いした筆者はかなり珍しい方だと思います。

 

それにしても、なぜビジネス書コーナーに置いてあったのか、本屋さんに意図を聞きたいです。。。

 

 

 

本日も長文にかかわらず、ご覧いただきありがとうございました。

また明日から、気分転換頑張っていきましょう(願望)!

 

コンビニワインの物語(セブンイレブン・ヨセミテロード)

お疲れ様です。めそあなです。

華金ですね!本日は前から気になっていたワインを飲みたいと思います。

 

、、、またもセブンイレブンのですが笑

 

本日のワイン!

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今回はセブンイレブンさんの『ヨセミテロード』の白・ミニボトル(250ミリ)です。

 

カリフォルニア産でぶどう品種はシャルドネ。酸味とリンゴのような豊かな果実味が売りだそうです。

 

価格は258円でした。

 

 

ヨセミテロード???

 

そもそもヨセミテロードってどこなのでしょうか?

 

アメリカのカリフォルニア州ヨセミテ国立公園近くの道沿いに位置するようです。

 

 

やっぱりアメリカ、地図を見るだけでスケールが大きそうです。広すぎてどこなのか実感が湧きません。。。

 

 

作り手は???

 

安心のメルシャン(キリン)さんです。

正確には、原産国がアメリカ(カリフォルニア)ですので、カリフォルニアで製造したワインをバルクで輸入し、日本でメルシャンがボトリングしているものになります。

 

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ですので、カリフォルニアの地酒としての側面が感じられますね。

 

英語も含め調べてみたのですが、あまり作り手の情報は見つからなかったです。

 

本ワインシリーズ自体、完全にセブンイレブン用のプライベートブランド商品だからでしょうか?ですので、むしろ運営企業や味に注目したいと思います。

 

 

セブンイレブンの拡がり

 

実はこのワイン、アメリカでもパッケージ違いで売られています。

 

www.7-eleven.com

 

少し小さいですが、エチケットに熊のマークが書いてあり、可愛いです。ヨセミテ国立公園のイメージなのかと思います。トレッキングコースにもよく熊が出没するようです。

 

さらに、アメリカでは、ピノグリやロゼなど、もっと多くの品種バリエーションが売られているようです。日本では、赤・白・スパークリングが基本ですね。ワインが日常的な飲み物として定着しているアメリカとの差を感じます。

 

今は日本資本になっていますが、もともとセブンイレブンはアメリカ企業。こういうしたところで、企業がつなぐ日米の共通文化を感じますね。

 

 

テイスティング

 

2015年に『マツコの知らない世界』で紹介されて好評を博したワインだけあって、テイスティングは期待できます。

 

色はやや濃いレモンイエロー、爽やかな香りと酸。ラベルの通りですね。

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冷え冷えでややガラス面がやや曇るほど。

 

爽やか系のシャルドネの典型です。いくらでも飲めそうな口当たりの良いワインとの印象。個性的ではありませんが、安心できる味わいです。

 

このクオリティが、文字通り「いつでもどこでも」買えるのですから、本当に便利な世の中です。

 

脳で味わうには少し情報が不足していますが、華金に食事とがっつり、かつ安価に楽しむなら、とても良いのではないでしょうか?

 

キンキンに冷えて、セブンイレブンで待ってくれていますよ。

 

 

 

さて、本日もお疲れまでした。

明日からの三連休。めそあなは酒の旅に出かける予定です!

 

そらでは、またお会いしましょう。

 

 

レビュー「イタリアワインと料理の強化書」

お疲れさまです。めそあなです。

 

本日は「イタリアワインと料理の強化書」日本ソムリエ協会&日本イタリア料理協会著

をレビューさせていただきます。

 

一般社団法人 日本ソムリエ協会 ECサイト / イタリアワインと料理の強化書

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全面カラー刷りの単行本サイズ。

 

いったいどんな本?

ソムリエ協会の公式本

ソムリエやワインエキスパートの資格で有名な日本ソムリエ協会と日本イタリア料理協会の共著で、6月2日に発売された新刊本です。

 

上述の公式サイトによると、協会発行の会員誌「Sommelier」の連載を加筆・修正したもので、イタリア料理・ワインに携わるエキスパートが執筆しています。

 

カラー刷りで写真が多いですが、記事も多いので、全215ページはなかなかボリュームを感じる読み応えです。定価は2,200円になります。

 

そもそもイタリアって?

知ってそうで知らないイタリアン

 本書の導入としてまずはイタリアの地図を確認しましょう。

 

実はイタリアは、全部で20の州から構成されています。資格試験を受けられた方は全部覚えたことと思います。。。

 

本書はイタリアの各州のワインと料理にフォーカスした本ですので、州の場所を常にイメージすることが大切になってきます。

 

山あり海あり島あり

イタリアは様々な地形に恵まれています。

 

北はアルプス、中央はアペニン山脈。ティレニア海、イオニア海、アドリア海の三方を海に囲まれ、シチリア島やサルデーニャ島といった大きな島も有しています。

 

また、南北に長い国土も、寒暖差などのバリエーションを生み出します(まさに日本みたいです)。

 

入り組んだ歴史

さらに、ローマに代表される古代から現在まで様々な歴史があります。共和国やローマ教皇、スペイン、フランス、オーストリアなど、各地の支配者が目まぐるしく交代したその歴史を説明するには、余りにも紙幅が足りません。

 

ただ、各州がそれぞれ、豊かな歴史・文化を持っていることは実感できると思います。

 

ちょうど、日本の都道府県がそれぞれの歴史を持ち、地酒と名物を持っているのと(歴史的なスケールで見ても)同様かと思います。

 

 

宮廷の料理と庶民の料理

されに、 イタリア料理については、もう一つ重要な視野があると本書は指摘しています。それは、宮廷料理(クリーナリッカ)と庶民料理(クチーナポーヴェラ)の違いです。

 

歴史があるからこそ、その料理についても、楽しむ主体ごとに格の異なる料理文化が発展してきたのです。

 

当然、料理が違えば、合わせるワインも変わってくるため、より重層的な楽しみが広がっているとも言えるでしょう。

 

 

本書の切り口 

「歴史という縦軸」と「郷土という横軸」

 本書はイタリアにかかる上の知識を前提に、「歴史」と「郷土」という切り口から、全20州についての知識を「強化」できるように書かれているものになります。

 

具体的な構成は?

第1見開きで、歴史と郷土を強化

各州について、2ページでその歴史と郷土を紹介します。

 

第2見開きで、ワインと産地を強化

続く2ページで、各州の代表的ワインとその産地の地図を紹介します。

 

第3見開きから、3ペアリングを強化

続く3つの見開き(6ページ)で、3つの代表的な料理とワインのペアリングを提示します。

 

これを20州分という徹底ぶりです。

 

 

めそあなレビュー

良かった点

イタリアワインの「教科書」は幾つか書籍が出ていますが、こうした「歴史」「郷土」という軸とビジュアル的にも楽しめる写真や地図が一体になった本は初めてかと思います。

 

ヴァッレ・ダオスタ州やリグーリア州など、ワイン生産的にはマイナーな先も含め、20州全部を同じ比重で説明している点も新しく、おもしろかったです。

 

もう一歩と感じた点 

マイナーな州の記事においては、取り上げられているワインが必ずしも手に入れられるわけではない場合もあり、読者目線の再現性という点で気になりました。

 

また、各ペアリングについてソムリエのコメントが記載されているのですが、必ずしもマッチするわけではなかったものも多数紹介されています。ソムリエ協会ですら、実験的で正解ではないと感じるペアリングを紹介されても、読者の観点からすると必ずしもためになるものではないので、もっと練ってくれてもよかったのでは?という気がしました。

 

 

まとめ

 縷々感想を述べましたが、「脳で感じる」という、めそあなのコンセプトからすると、とても親和性のあるテーマの本として、内容的にもビジュアル的にも、とても感銘を受けました。

 

全州を紹介している裏返しなのですが、ピエモンテ州やヴェネト州、トスカーナ州などより詳細が必要な州については、違う方法で「強化」が必要かと感じます。ですが、マイナー州まで網羅的に楽しめるという、本書の魅力を削ぐものでは全くないです。

 

そしてとにかく、イタリアワインが飲みたくなりました。。。

 

イタリアワインをさらに深めるのにおすすめ

SAItaly(サイタリー)フェスタ

https://www.sommelier.jp/doc/event/SAItaly2019.pdf

 

さいたま✖️イタリアンをテーマに、日本ソムリエ協会が毎年開催しているイベントです。イタリアワインとイタリア料理のペアリングを紹介してます。

 

実は、めそあなも、2019年の会に参加させていただきました。実はこの本、当日購入したものになります。

 

 

イタリアワイン通信講座 by Vino Hayashi

store.vinohayashi.com

こちらは、イタリアでトップソムリエになった林ソムリエが主催する通信講座です。

本書よりも深い背景、細かい地図を紹介してくれていますし、何よりワイン2本が毎月届いて飲める、ことが大きな魅力です。

 

めそあなも受講中です。いずれ、レビューしたいと考えています。お楽しみに!

 

 

 

さて、本日も長文にかかわらずご覧いただき、ありがとうございます。

本日もお疲れさまです。またお会いしましょう。

コンビニワイン?の物語(赤玉ポートワイン)

お疲れ様です。めそあなです。

 

本日はサントリーさんの「赤玉パンチ」を地理的・歴史的に味わいたいと思います。

例のごとく、またセブンイレブンで購入してきました。

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赤玉パンチ。セブンイレブンで冷え冷えを購入。

 

赤玉パンチとは?

 

赤玉パンチですが、「赤玉ポートワイン」を炭酸で割ったものです。アルコール度数は6%となっており、適度な甘みがあって大変飲みやすいです。カクテル的な感じです。

 

なお、原料は輸入ブドウ果汁などで、それだけでは個性は掴みにくいです。

 

ですので、今回は、赤玉「ポートワイン」と「炭酸で割る飲み方」に注目していきたいと思います。

 

 

赤玉ポートワイン

 

パッケージに「SiINCE1907」とありますが、この赤玉ポートワイン、日本のワインの先駆けなのです。

 

1907年当時の日本では、ブドウから作るお酒は「葡萄酒」として、漢方的に飲まれるに過ぎなかったそうです。

 

そこに、サントリー創業者の鳥居信治郎氏が、西洋由来の「楽しむ」お酒としての位置付けで、「ワイン」を売り出そうとしたのです。

 

その際、当時の日本人の味覚に合わせ、辛口ではなく甘口であるポルトガルの「ポートワイン」を例に売り出したことから、「赤玉ポートワイン」が誕生したというわけです。

 

詳しくは、サントリーさんの公式サイトをご覧ください。

赤玉の物語 赤玉スイートワイン サントリー

 

 

ポートワイン

 

そこでポートワインです。こちらは、14世紀頃から生まれた世界3大酒精強化ワインの1つと言われ、、、と言っていてはつまらない訳です

 

実はこのポートワインの楽しまれ方の歴史が、日本での赤玉ポートワインの普及にも通ずるものがあるのです。

 

ポルトはポルトガル北部ですが、海に面していますね。

 

つまり、輸出しやすい訳です。

 

実は、このポルト、イギリス向けに生産されていたワインなのです。戦争などでフランスなどの大陸から輸入が途絶えた際に、イギリスが自国向けに輸出するために手がけたという流れです。

 

また、冷蔵が不可能だった当時、保存性を高めるためにブランデーを加えたという点もあるのですが、当時貴重であった甘みが鍵だったのでした。

 

実際、18世紀のイギリスでは、ポートワインが庶民向けに大人気だったのでした。

 

大衆向けの甘味ワイン。まさに、赤玉ポートワインが日本で流行する必然であったと、同じ島国の歴史が教えてくれているように思われます。

 

 

ワインの炭酸割り

 

さて、炭酸割りについてです。こちらは、古代ギリシャを思い起こさせてくれるのです。

 

当時、ワインを飲みつつ、寝そべりながら哲学的な談義をする、というのが市民の最大の娯楽だったのは有名かと思います。

 

そしてその時のワインですが、実は「(海)水で割っていた」のです。

 

ワインはビールに比べて、アルコール度数が高いので、当時の人にはきつかったのかもしれないです。

 

今は割るなんてとんでもない、との方が常識だと思いますので面白いですね。

 

なお、現在もアドリア海周辺で広く見られる飲み方で、クロアチアでは「ベヴァンダ」と呼ばれています。

 

このように、ワインを割る飲み方は、実は歴史的なスケールでは伝統的なものなのです。

 

 

テイスティング

 

さて、味わいですが、甘口で炭酸の爽やかさを感じられる飲み物です。

 

ワインというよりカクテルですが、それでも「脳で味わえ」ば、その広がりを少しは感じられるかな?と思います。

 

まあ、飲めば楽しいんですよ!笑

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発色の良い濃紅色。サントリーの狙い通りとても爽やかな印象を受けます。

 

 

さて、本日も長文にもかかわらず、ご覧いただきありがとうございます。

本日もお疲れさまでした。またお会いしましょう。