コンビニワイン?の物語(赤玉ポートワイン)
お疲れ様です。めそあなです。
本日はサントリーさんの「赤玉パンチ」を地理的・歴史的に味わいたいと思います。
例のごとく、またセブンイレブンで購入してきました。
赤玉パンチとは?
赤玉パンチですが、「赤玉ポートワイン」を炭酸で割ったものです。アルコール度数は6%となっており、適度な甘みがあって大変飲みやすいです。カクテル的な感じです。
なお、原料は輸入ブドウ果汁などで、それだけでは個性は掴みにくいです。
ですので、今回は、赤玉「ポートワイン」と「炭酸で割る飲み方」に注目していきたいと思います。
赤玉ポートワイン
パッケージに「SiINCE1907」とありますが、この赤玉ポートワイン、日本のワインの先駆けなのです。
1907年当時の日本では、ブドウから作るお酒は「葡萄酒」として、漢方的に飲まれるに過ぎなかったそうです。
そこに、サントリー創業者の鳥居信治郎氏が、西洋由来の「楽しむ」お酒としての位置付けで、「ワイン」を売り出そうとしたのです。
その際、当時の日本人の味覚に合わせ、辛口ではなく甘口であるポルトガルの「ポートワイン」を例に売り出したことから、「赤玉ポートワイン」が誕生したというわけです。
詳しくは、サントリーさんの公式サイトをご覧ください。
ポートワイン
そこでポートワインです。こちらは、14世紀頃から生まれた世界3大酒精強化ワインの1つと言われ、、、と言っていてはつまらない訳です。
実はこのポートワインの楽しまれ方の歴史が、日本での赤玉ポートワインの普及にも通ずるものがあるのです。
ポルトはポルトガル北部ですが、海に面していますね。
つまり、輸出しやすい訳です。
実は、このポルト、イギリス向けに生産されていたワインなのです。戦争などでフランスなどの大陸から輸入が途絶えた際に、イギリスが自国向けに輸出するために手がけたという流れです。
また、冷蔵が不可能だった当時、保存性を高めるためにブランデーを加えたという点もあるのですが、当時貴重であった甘みが鍵だったのでした。
実際、18世紀のイギリスでは、ポートワインが庶民向けに大人気だったのでした。
大衆向けの甘味ワイン。まさに、赤玉ポートワインが日本で流行する必然であったと、同じ島国の歴史が教えてくれているように思われます。
ワインの炭酸割り
さて、炭酸割りについてです。こちらは、古代ギリシャを思い起こさせてくれるのです。
当時、ワインを飲みつつ、寝そべりながら哲学的な談義をする、というのが市民の最大の娯楽だったのは有名かと思います。
そしてその時のワインですが、実は「(海)水で割っていた」のです。
ワインはビールに比べて、アルコール度数が高いので、当時の人にはきつかったのかもしれないです。
今は割るなんてとんでもない、との方が常識だと思いますので面白いですね。
なお、現在もアドリア海周辺で広く見られる飲み方で、クロアチアでは「ベヴァンダ」と呼ばれています。
このように、ワインを割る飲み方は、実は歴史的なスケールでは伝統的なものなのです。
テイスティング
さて、味わいですが、甘口で炭酸の爽やかさを感じられる飲み物です。
ワインというよりカクテルですが、それでも「脳で味わえ」ば、その広がりを少しは感じられるかな?と思います。
まあ、飲めば楽しいんですよ!笑
さて、本日も長文にもかかわらず、ご覧いただきありがとうございます。
本日もお疲れさまでした。またお会いしましょう。