めそあなの酒旅!〜ドメーヌ・ミエ・イケノ〜(小淵沢・清里2泊3日)
お疲れ様です。めそあなです。
本日は先週の3連休で試飲させていただいた「ドメーヌ・ミエ・イケノ」さんのワインレビューになります。
旅の旅程については、こちら(↓)をご覧くださいね。
1.ドメーヌ・ミエ・イケノとは?
さて、まずは作り手さんの「ドメーヌ・ミエ・イケノ」さんですが、今や日本でも最も有名なカルトワインの一つと言っても過言ではないと思います。
まず、小規模のドメーヌさんですので、生産量が非常に少ないです。ですので、そもそも絶対数が限られています。
さらに、ドメーヌの社長、池野美映氏はやり手の女性醸造家として非常に高名で、その経歴にも目を見張るものがあります。
下記は公式ホームページからの引用です。
エノログ。農業生産法人 株式会社レ・パ・デュ・シャ 代表取締役社長。ドメーヌ ミエ・イケノ栽培・醸造責任者。
2005年フランス国立モンペリエ大学薬学部卒。国内7人目となるフランス国家資格ワイン醸造士(D.N.O.)取得。
ブドウ栽培学、醸造学、微生物学、環境学など多岐に渡る学問を修め、ブルゴーニュ、南フランスのワイナリーでの勤務経験を経て帰国。
2007年より耕作放棄地だった現在のブドウ畑を3年かけて開墾する。2011年醸造所を建設し現在に至る。
欧州・アジア国際ワインコンクール審査員。趣味は茶道、裏千家・准教授。
また、エチケットは猫のシルエットが非常に可愛く、ワイン自体も視覚的に楽しめるものになっています。
これらが合わさってということでしょうか。メディアでも大きく取り上げられることが多いです。個人的には、2018年6月に、「マツコの知らない世界」で取り上げられたことが印象的です。
以上、いろいろ述べてきましたように、「買うこと自体」が非常に困難ワイン。それが「ドメーヌ・ミエ・イケノ」なのです。
こうした中、安定的に試飲できる場所。それが、リゾナーレ八ヶ岳内にある「八ヶ岳ワインハウス」になります。
2.テイスティングアイテム
めそあなは、このドメーヌ・ミエ・イケノを試飲するために「八ヶ岳ワインハウス」に行ったと言っても過言ではないのですが、こちらで試飲可能なのが下記の3種類になります。なお、これで2017ビンテージの全てになります。
- シャルドネ2017
- ピノ・ノワール2017
- メルロー2017
3.テイスティングコメント
シャルドネ 2017
青リンゴやハーブなど爽やかさに仄かなブリオッシュの香り。やや酸が強めに残るスタイルでフレッシュな印象。
ピノ・ノワール2017
とても 明るいルビー。香りはやや閉じているが、スワリングすると赤系果実(ベリー)の香りやすみれ、小梅の香りがやわらかに漂う。タンニンは穏やかで、酸は強め。果実味がもう少しでても良いかとの印象。
メルロー2017
やや明るめのルビー。カシスやブラックベリーに加え、少しグリーンな香り。果実味はやや弱く、豊富なタンニンと中程度の酸味が感じられる。後味は長く残り、熟成のポテンシャルが感じられた。
なお、品薄のためか、「八ヶ岳ワインハウス」で可能なのは試飲のみで、ワインの購入はできません。ご留意ください。
4.めそあなの感想
あごがれの「ドメーヌ・ミエ・イケノ」の感想ですが、確かにエレガントで美味しかったです。他方で、正直に申し上げると期待し過ぎていたかな、とも思いました。
特に赤ワインではもう少し熟成を待ってから飲んだほうがいいかと思うような荒々しさを感じたのが率直な感想です。
他方、ここでしか味わえない、有名なご当地ワインであるのは事実。避暑旅行にせっかく行かれるなら、ぜひ飲んでみるに価するレベル&話題性だと思います。ぜひ行かれてみてください。
さて、本日もご覧いただきありがとうございました。
引き続き、お酒コメントを拡充していきますので、またお会いしましょう!
めそあなの酒旅!〜お酒リスト編〜(小淵沢・清里2泊3日)
お疲れ様です。めそあなです。
昨日の旅程概要に引き続きまして、「小淵沢・清里」の酒旅シリーズです。
今回は、その旅程でトライor計画していた地酒のリスト(合計23種類)をご紹介します。
旅の旅程や概要についてはこちら(↓)をご覧ください。
ワイン
ドメーヌ・ミエ・イケノ
- シャルドネ 2017
- ピノ・ノワール 2017
- メルロー 2017
シャトー・メルシャン
- 椀子ソーヴィニヨン・ブラン 2017
- 北信シャルドネ アンウッテッド 2016
- 城の平 2013
中央葡萄酒(グレイス)
- グリド甲州 (レストランにつきN/A)
- グレイス茅ヶ岳 (レストランにつきN/A)
- メルロ 2016
ウイスキー
白州
- 白州
- 白州 18年
- 森香るハイボール (体験)
山崎
- 山崎 18年
響
- 響 JAPANESE HARMONY
- 響 21年
日本酒
谷櫻
- 本醸造櫻守
- 純米桜舞
七賢※
ビール
八ヶ岳ブルワリー TOUCHDOWN BEER※
- ヴァイス
- ピルスナー
- デュンケル
- プレミアムボックロック
- 清里ラガー
トライしたお酒は後日レビューをあげる予定ですので、よろしければ引き続きお付き合いください。
計画していたものの、残念ながら飲めなかったもの(※)もありましたが、もちろん、皆さんが実行される場合はぜひトライください。もちろん肝臓と要ご相談となりますが笑
さて、これらを気軽かつ一気に楽しめる酒旅。夏休みにもでいかがでしょうか?
それでは、本日もお疲れ様でした。
またお会いしましょう。
コンビニワインの物語(セブンイレブン・ヨセミテロード)
お疲れ様です。めそあなです。
華金ですね!本日は前から気になっていたワインを飲みたいと思います。
、、、またもセブンイレブンのですが笑
本日のワイン!
今回はセブンイレブンさんの『ヨセミテロード』の白・ミニボトル(250ミリ)です。
カリフォルニア産でぶどう品種はシャルドネ。酸味とリンゴのような豊かな果実味が売りだそうです。
価格は258円でした。
ヨセミテロード???
そもそもヨセミテロードってどこなのでしょうか?
アメリカのカリフォルニア州ヨセミテ国立公園近くの道沿いに位置するようです。
やっぱりアメリカ、地図を見るだけでスケールが大きそうです。広すぎてどこなのか実感が湧きません。。。
作り手は???
安心のメルシャン(キリン)さんです。
正確には、原産国がアメリカ(カリフォルニア)ですので、カリフォルニアで製造したワインをバルクで輸入し、日本でメルシャンがボトリングしているものになります。
ですので、カリフォルニアの地酒としての側面が感じられますね。
英語も含め調べてみたのですが、あまり作り手の情報は見つからなかったです。
本ワインシリーズ自体、完全にセブンイレブン用のプライベートブランド商品だからでしょうか?ですので、むしろ運営企業や味に注目したいと思います。
セブンイレブンの拡がり
実はこのワイン、アメリカでもパッケージ違いで売られています。
少し小さいですが、エチケットに熊のマークが書いてあり、可愛いです。ヨセミテ国立公園のイメージなのかと思います。トレッキングコースにもよく熊が出没するようです。
さらに、アメリカでは、ピノグリやロゼなど、もっと多くの品種バリエーションが売られているようです。日本では、赤・白・スパークリングが基本ですね。ワインが日常的な飲み物として定着しているアメリカとの差を感じます。
今は日本資本になっていますが、もともとセブンイレブンはアメリカ企業。こういうしたところで、企業がつなぐ日米の共通文化を感じますね。
テイスティング
2015年に『マツコの知らない世界』で紹介されて好評を博したワインだけあって、テイスティングは期待できます。
色はやや濃いレモンイエロー、爽やかな香りと酸。ラベルの通りですね。
爽やか系のシャルドネの典型です。いくらでも飲めそうな口当たりの良いワインとの印象。個性的ではありませんが、安心できる味わいです。
このクオリティが、文字通り「いつでもどこでも」買えるのですから、本当に便利な世の中です。
脳で味わうには少し情報が不足していますが、華金に食事とがっつり、かつ安価に楽しむなら、とても良いのではないでしょうか?
キンキンに冷えて、セブンイレブンで待ってくれていますよ。
さて、本日もお疲れまでした。
明日からの三連休。めそあなは酒の旅に出かける予定です!
そらでは、またお会いしましょう。
レビュー「イタリアワインと料理の強化書」
お疲れさまです。めそあなです。
本日は「イタリアワインと料理の強化書」日本ソムリエ協会&日本イタリア料理協会著
をレビューさせていただきます。
一般社団法人 日本ソムリエ協会 ECサイト / イタリアワインと料理の強化書
いったいどんな本?
ソムリエ協会の公式本
ソムリエやワインエキスパートの資格で有名な日本ソムリエ協会と日本イタリア料理協会の共著で、6月2日に発売された新刊本です。
上述の公式サイトによると、協会発行の会員誌「Sommelier」の連載を加筆・修正したもので、イタリア料理・ワインに携わるエキスパートが執筆しています。
カラー刷りで写真が多いですが、記事も多いので、全215ページはなかなかボリュームを感じる読み応えです。定価は2,200円になります。
そもそもイタリアって?
知ってそうで知らないイタリアン
本書の導入としてまずはイタリアの地図を確認しましょう。
実はイタリアは、全部で20の州から構成されています。資格試験を受けられた方は全部覚えたことと思います。。。
本書はイタリアの各州のワインと料理にフォーカスした本ですので、州の場所を常にイメージすることが大切になってきます。
山あり海あり島あり
イタリアは様々な地形に恵まれています。
北はアルプス、中央はアペニン山脈。ティレニア海、イオニア海、アドリア海の三方を海に囲まれ、シチリア島やサルデーニャ島といった大きな島も有しています。
また、南北に長い国土も、寒暖差などのバリエーションを生み出します(まさに日本みたいです)。
入り組んだ歴史
さらに、ローマに代表される古代から現在まで様々な歴史があります。共和国やローマ教皇、スペイン、フランス、オーストリアなど、各地の支配者が目まぐるしく交代したその歴史を説明するには、余りにも紙幅が足りません。
ただ、各州がそれぞれ、豊かな歴史・文化を持っていることは実感できると思います。
ちょうど、日本の都道府県がそれぞれの歴史を持ち、地酒と名物を持っているのと(歴史的なスケールで見ても)同様かと思います。
宮廷の料理と庶民の料理
されに、 イタリア料理については、もう一つ重要な視野があると本書は指摘しています。それは、宮廷料理(クリーナリッカ)と庶民料理(クチーナポーヴェラ)の違いです。
歴史があるからこそ、その料理についても、楽しむ主体ごとに格の異なる料理文化が発展してきたのです。
当然、料理が違えば、合わせるワインも変わってくるため、より重層的な楽しみが広がっているとも言えるでしょう。
本書の切り口
「歴史という縦軸」と「郷土という横軸」
本書はイタリアにかかる上の知識を前提に、「歴史」と「郷土」という切り口から、全20州についての知識を「強化」できるように書かれているものになります。
具体的な構成は?
第1見開きで、歴史と郷土を強化
各州について、2ページでその歴史と郷土を紹介します。
第2見開きで、ワインと産地を強化
続く2ページで、各州の代表的ワインとその産地の地図を紹介します。
第3見開きから、3ペアリングを強化
続く3つの見開き(6ページ)で、3つの代表的な料理とワインのペアリングを提示します。
これを20州分という徹底ぶりです。
めそあなレビュー
良かった点
イタリアワインの「教科書」は幾つか書籍が出ていますが、こうした「歴史」「郷土」という軸とビジュアル的にも楽しめる写真や地図が一体になった本は初めてかと思います。
ヴァッレ・ダオスタ州やリグーリア州など、ワイン生産的にはマイナーな先も含め、20州全部を同じ比重で説明している点も新しく、おもしろかったです。
もう一歩と感じた点
マイナーな州の記事においては、取り上げられているワインが必ずしも手に入れられるわけではない場合もあり、読者目線の再現性という点で気になりました。
また、各ペアリングについてソムリエのコメントが記載されているのですが、必ずしもマッチするわけではなかったものも多数紹介されています。ソムリエ協会ですら、実験的で正解ではないと感じるペアリングを紹介されても、読者の観点からすると必ずしもためになるものではないので、もっと練ってくれてもよかったのでは?という気がしました。
まとめ
縷々感想を述べましたが、「脳で感じる」という、めそあなのコンセプトからすると、とても親和性のあるテーマの本として、内容的にもビジュアル的にも、とても感銘を受けました。
全州を紹介している裏返しなのですが、ピエモンテ州やヴェネト州、トスカーナ州などより詳細が必要な州については、違う方法で「強化」が必要かと感じます。ですが、マイナー州まで網羅的に楽しめるという、本書の魅力を削ぐものでは全くないです。
そしてとにかく、イタリアワインが飲みたくなりました。。。
イタリアワインをさらに深めるのにおすすめ
SAItaly(サイタリー)フェスタ
https://www.sommelier.jp/doc/event/SAItaly2019.pdf
さいたま✖️イタリアンをテーマに、日本ソムリエ協会が毎年開催しているイベントです。イタリアワインとイタリア料理のペアリングを紹介してます。
実は、めそあなも、2019年の会に参加させていただきました。実はこの本、当日購入したものになります。
イタリアワイン通信講座 by Vino Hayashi
こちらは、イタリアでトップソムリエになった林ソムリエが主催する通信講座です。
本書よりも深い背景、細かい地図を紹介してくれていますし、何よりワイン2本が毎月届いて飲める、ことが大きな魅力です。
めそあなも受講中です。いずれ、レビューしたいと考えています。お楽しみに!
さて、本日も長文にかかわらずご覧いただき、ありがとうございます。
本日もお疲れさまです。またお会いしましょう。
コンビニワイン?の物語(赤玉ポートワイン)
お疲れ様です。めそあなです。
本日はサントリーさんの「赤玉パンチ」を地理的・歴史的に味わいたいと思います。
例のごとく、またセブンイレブンで購入してきました。
赤玉パンチとは?
赤玉パンチですが、「赤玉ポートワイン」を炭酸で割ったものです。アルコール度数は6%となっており、適度な甘みがあって大変飲みやすいです。カクテル的な感じです。
なお、原料は輸入ブドウ果汁などで、それだけでは個性は掴みにくいです。
ですので、今回は、赤玉「ポートワイン」と「炭酸で割る飲み方」に注目していきたいと思います。
赤玉ポートワイン
パッケージに「SiINCE1907」とありますが、この赤玉ポートワイン、日本のワインの先駆けなのです。
1907年当時の日本では、ブドウから作るお酒は「葡萄酒」として、漢方的に飲まれるに過ぎなかったそうです。
そこに、サントリー創業者の鳥居信治郎氏が、西洋由来の「楽しむ」お酒としての位置付けで、「ワイン」を売り出そうとしたのです。
その際、当時の日本人の味覚に合わせ、辛口ではなく甘口であるポルトガルの「ポートワイン」を例に売り出したことから、「赤玉ポートワイン」が誕生したというわけです。
詳しくは、サントリーさんの公式サイトをご覧ください。
ポートワイン
そこでポートワインです。こちらは、14世紀頃から生まれた世界3大酒精強化ワインの1つと言われ、、、と言っていてはつまらない訳です。
実はこのポートワインの楽しまれ方の歴史が、日本での赤玉ポートワインの普及にも通ずるものがあるのです。
ポルトはポルトガル北部ですが、海に面していますね。
つまり、輸出しやすい訳です。
実は、このポルト、イギリス向けに生産されていたワインなのです。戦争などでフランスなどの大陸から輸入が途絶えた際に、イギリスが自国向けに輸出するために手がけたという流れです。
また、冷蔵が不可能だった当時、保存性を高めるためにブランデーを加えたという点もあるのですが、当時貴重であった甘みが鍵だったのでした。
実際、18世紀のイギリスでは、ポートワインが庶民向けに大人気だったのでした。
大衆向けの甘味ワイン。まさに、赤玉ポートワインが日本で流行する必然であったと、同じ島国の歴史が教えてくれているように思われます。
ワインの炭酸割り
さて、炭酸割りについてです。こちらは、古代ギリシャを思い起こさせてくれるのです。
当時、ワインを飲みつつ、寝そべりながら哲学的な談義をする、というのが市民の最大の娯楽だったのは有名かと思います。
そしてその時のワインですが、実は「(海)水で割っていた」のです。
ワインはビールに比べて、アルコール度数が高いので、当時の人にはきつかったのかもしれないです。
今は割るなんてとんでもない、との方が常識だと思いますので面白いですね。
なお、現在もアドリア海周辺で広く見られる飲み方で、クロアチアでは「ベヴァンダ」と呼ばれています。
このように、ワインを割る飲み方は、実は歴史的なスケールでは伝統的なものなのです。
テイスティング
さて、味わいですが、甘口で炭酸の爽やかさを感じられる飲み物です。
ワインというよりカクテルですが、それでも「脳で味わえ」ば、その広がりを少しは感じられるかな?と思います。
まあ、飲めば楽しいんですよ!笑
さて、本日も長文にもかかわらず、ご覧いただきありがとうございます。
本日もお疲れさまでした。またお会いしましょう。
酸化防止剤無添加? コンビニワインから日本を分析する
本日もお疲れ様です。めそあなです。
以前、セブンイレブンさんのコンビニワインについて、その物語を紹介しました。
本日はそのコンビニワインの続きで、日本(全体)のワインについてのお話です。
もしご関心があれば、↓こちらもご覧ください。
海外だけど、日本???
前回のご紹介をざっくり申し上げると、コンビニで最も安価なラインのワインは、海外産(主に南米のチリ)のブドウ果汁を使って、日本で醸造したワインだということでした。
爽やかで飲みやすく、シンプルでいいワインだと思うのですが、「地理的・歴史的な側面から脳でワインを楽しむ」には少しエピソードに欠けるかもしれません。
ですが、このワイン、実はものすごい広がりを秘めているのです。
どんなメーカーが作っている???
さて、分かりやすさのため、日本の代表的なビール兼ワインメーカーを例にとってみましょう。
キリン、アサヒ、サントリー、サッポロですね。
これらの大手メーカーのワイン部門から、以下のようなワインが販売されているのです。
キリン
アサヒ
サントリー
サッポロ
もうお分かりかと思いますが、全て「酸化防止剤無添加」を売りにした、「輸入ブドウ果汁を用いて国内で製造したワイン」を販売しているのです。
国内製造ワイン
実は、こうした輸入ブドウ果汁を用いて製造するワインは、「国内製造ワイン」と国税庁で定義されており、日本で作られるワインの約8割を占めています。
よくイメージされる、「日本で作ったブドウで日本で醸造されるワイン」は、「日本ワイン」と定義され、2割しかないのです。
そうなのです。逆に言えば「酸化防止剤無添加」ワインを飲めば、日本のワインの8割について、脳で味わうことができるのです。
同ジャンルでの個性
もちろん、作り手は異なりますし、輸入ブドウ果汁をより厳選しているもの(有機ブドウ、産地を明記、品種を明記等)、フルボディやライトボディなどの飲み口の違いなど、様々なバリエーションが存在します。
セブンイレブンさんのワインが美味しかったように、最新のテクノロジーを用いて衛生的に醸造され、一つ一つ味わい深いものと想像しますし、ワイン好きでも、「おっ」と思えるものもおそらくあると思います。
ですが、一般人が現実的に飲める範囲の本数で比べると、やはりこれらの商品は同じものに見えてしまうかな?というのがめそあなの感想です。
シャブリはシャブリ
さて、同じことは、有名な産地やブランドでも成り立つと思います。
たとえば、有名な白ワインとして、ブルゴーニュのシャブリがあります。シャブリの中でも、プティ・シャブリ、プルミエ・クリュなど、いろいろなランクがあり、バリエーションが豊富です。さらに、同じクラスでも個別の区画によって微妙に味わいが異なります(テロワール)し、作り手の醸造方法でも大きな差が生まれてきます。
ですが、シャブリといえば、、、シャブリというブランド(辛口のミネラル感の強いシャルドネ)がほぼ全てなのではないのでしょうか?
少なくとも、(一部の特別にブランド化されているグラン・クリュ以外は、)消費者の大多数である一般の人には細かな違いは判別不能かと思います。もちろん、めそあなもブラインドテイスティングで分かるかといえば、全く自信はありません。
つまり、「シャブリ」というブランドは、ブランド内のレッド・オーシャンを正当化するほどに、全体としての価値を高めるものであるのです。
重要なのはマーケティング
だからこそ、ワインのマーケティングという観点が非常に重要になってくるかと思います。
飲む本数が本源的に限られている商品を、大きな差別化ができない範囲でも売れるようにするマジックワード(=ブランド)。日本におけるその一つが「酸化防止剤無添加」なのでしょう。
こうした目でもう一度ワインコーナーを眺めてみてください。面白いかもしれませんよ!
さて、本日も長文にもかかわず、ご覧いただきありがとうございました。
それでは、本日もお疲れ様です。またお会いしましょう。
クロアチアからのお便り(グラシェヴィナ)
お疲れ様です。めそあなです。
明日は残念ながら月曜日ですね。会社に行きたくない。。。
という現実逃避からまたワインを飲んでしまいました。
本日のワイン (グラシェヴィナ)
今回もやや珍しいワインで恐縮ですが、
クロアチアのグラシェヴィナという土着品種になります。
イロチュキ・ポドゥルミ作の2012年。Selectedなので、スタンダードクラスですね。
グラシェヴィナは、オーストリアやスロベニアなどの近隣諸国では「ウェルシュ・リースリング」とも呼ばれている品種です。
生産者の地理・歴史的側面は?
公式サイト(英語有り)によると、ワイナリーはローマ時代からワイン生産で名高いIlokという地にあり、1450年に築かれたセラーを有する名門ワイナリーだそうです。
18世紀からオデスカルキ(Odescalchi)ファミリーの下で繁栄したものの、第二次世界対戦後に国有化されて一時は荒廃してしましました。しかし、1999年に独立し、その後、ミラルジェヴィック氏(Mr.Juraj Mihaljević)の下で急成長を遂げているワイナリーとのことです。
ワイン自体のクオリティは非常に高く、デカンター誌などで数々の賞を獲得しているほか、エリザベス2世の戴冠式でも供されたそうです。
さらに、ワインツーリズムにも力を入れており、現地の観光にも多大な貢献をしているそうです。
場所は下ですが、クロアチアの本当に端っこです。なかなか行かないかもしれませんが、いつかは行ってみたいと思えるほど、興味をそそられる場所であります。
テイスティングコメント
ご参考としてテイスティング感想ですが、果実の熟成感を感じる濃い色合いで、香りもパッションフルーツ的な濃い香りでした。それに加え蜂蜜やバニラのような熟成香もありますが、まだしっかりと酸は残っており、リッチな仕上がりでした。
おそらく、現地では早飲みタイプだと思うのですが、熟成させてもポテンシャルを感じるいいワインです。まさに、(明日からの仕事にやや鬱々と)瞑想しながら飲ませていただきました。
現実的な側面としては?
価格は1500円程度、地元の酒屋で購入したヴィンテージ(2012年)なので、現在売っているかは定かではありませんが、新しいヴィンテージは楽天等で入手可能な模様です。
クオリティの高さ、値段のバランスも光りますが、とにかく珍しい産地で、クロアチアに想いを馳せられるのはプライスレスだと思います。
異国に想いを馳せたい人は、選択肢に入る一本ではないでしょうか?
さて、 本日も長文にもかかわらず、ご覧いただきありがとうございます。
いつもお疲れ様です。また、明日から頑張りましょう!(自分も)