瞑想ワインとアナリスト

ワインが好きが高じてワイン講師として副業中の金融アナリストが日々考ガエルブログです。

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いいことあったら、いいワイン

お疲れ様です

めそあなです。

 

昨日はいいことがあったので(それにかこつけて)、セラーから良さげなワインを引っ張り出してきてしまいました。

 

ドメーヌ・フォレ・ペール・エ・フィスのモレ・サン・ドニ(2009)です。

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モレ・サン・ドニ 2009

 

作り手の情報は下記サイトを引用させていただきますね。

ドメーヌ・フォレ・ペール・エ・フィス | ワインインポーター オーレジャパン OLE'T JAPAN

 

 

モレ=サン=ドニですが、ブルゴーニュ・北側(コート・ド・ニュイ)の1村です。ヴォーヌ・ロマネやジュヴレ・シャンベルタンなどと比べてあまりメジャーな村ではないですが、「クロ・サン・ドニ」、「クロ・ド・タール」、「ボンヌ・マール」などのグラン・クリュが目白押しの村になります。

 

 

 

 とはいえ、このワインは、これらの「近くで栽培された」ということなんですけどね。

 

それでも、土壌構成や気候などが中間的になるからでしょうか。シャンベルタンの力強さとミュジニーのエレガントが合わさったニュアンスを感じることができます。

 

 

2009年と10年ほど経ったビンテージですので、ルビーもだいぶ淡くなり、なめし革のような熟成香も感じられました。果実味、酸味のバランスがより際立ち、溶け込んだタンニンがそっと味わいに深みを添えてくれます。

 

やはり、ピノ・ノワール、澱もほんの少しでした。

 

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下の黒スポットが澱。

 

ブルゴーニュの歴史はあまりに長いので、また別の機会にと思いますが、

 

現実的な側面からは、これで5,000円くらいでした。

 

ブルゴーニュという世界的に名高い生産地、生産者。熟成感も備わったエレガントな味わいは非常にクオリティの高いものでした。ただ、それが5,000円の価値があるかというと、時と場合によるかなとの感想です。

 

 

ただ、今回は、それほど素晴らしいことがあったので開けちゃいました。皆さんも祝いの一助として、いいワインもいかがでしょうか?

 

 

 

さてさて、本日もお疲れ様でした。

また、お会いしましょう。

コンビニワインの物語(セブンイレブン・酸化防止剤無添加赤ワイン)

お疲れ様です。めそあなです。

 

本日はセブンイレブンさんの「酸化防止剤無添加赤ワイン」のレビューになります。

 

残念ながら、ブログで味をお伝えするのは非常に難しいですし、そもそも味は千差万別というのがめそあなの持論です。拙稿ですが、詳しくは↓↓↓のエントリーをご覧ください。

 

www.meditation-analyst.com

 

 

さて、それでは、「酸化防止剤無添加赤ワイン」の作り方や地理的・歴史的側面にできるだけ切り込む形で、「もっと脳で楽しむ」ためのお役に立てたらと考えています!

 

 

 

1.どこで買えるの?

 いわずもがなのセブンイレブン

めそあなは、近くのセブンで198円(税抜き)で買ってきました。一人で一本飲むわけですので、健康的に250mlの小瓶にしておきました。

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一度は見たことがあるのではないでしょうか?

 

写真からも少し分かるかもですが、ビールなどの冷蔵コーナーに置かれていて、冷え冷えでした。

 

どこでもある(ドミナント戦略と頭では分かっていてもあり過ぎに思えるほどの)セブンイレブンさんで、24時間365日購入できるとは、身近に感じられる度合いとしては、この上ないワインかと思います。

 

安心のセブンプレミアムブランド

製品名は「セブンプレミアム 酸化防止剤無添加赤ワイン」で、手頃で高品質な商品で名高い、セブンプレミアム(セブンイレブンのプレイベートブランド)を前面に押し出した名前になっています。

 

酸化防止剤無添加、とはワインの保存料としてよく使われている「亜硫酸」を使用していないことを主張することで、健康志向を打ち出しているのだと思います。ただし、亜硫酸無使用が本当に衛生的なのか、ワインの味を引き上げるほどのものなのか、については様々な議論があり、必ずしもそれをプラス評価するものではないというのが、めそあなの私見です。

 

さらに、他メーカーも同じようなコンセプトの商品を出していることを踏まえると、本商品は、セブンプレミアムの安心感、手頃な価格、セブンイレブンという広範なチャネルにより重きがある商品と言えそうです。

 

 

2.作り手、産地は?

キリン傘下のメルシャン

 

メーカーはキリン傘下のメルシャンです。日本製ですね。。。といいたいところですが、厳密には異なります。

 

本品は、外国産のぶどう果汁を用いて、日本で醸造したワインになります。

 

実は安価なワインに多いのですが、外国(典型的にはチリ)から輸入したぶどうを国内で醸造してワインにしたものも多いのです。

 

確かに、濃縮ぶどう果汁で輸入すれば、瓶に比べて持ち運びも簡単ですし、大量生産しやすいですよね。

 

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ラベル裏。外国産の濃縮ぶどう果汁を使っていると記載されている。

 ワインにはそれぞれの役割がある

ただし、誤解のなきように書きますと、めそあなとしては、こうしたワインが悪いとは思いません。それぞれのブランドがそれぞれの役割を持っているのだと考えています。

 

実際、メルシャンさんは素晴らしいワインを作られる日本が誇るワイナリーです。こうしたワインは上に書いた、セブンイレブンでのチャネル戦略やメルシャンブランドの中での安価なエントリー商品としての位置付けを立派に果たしているのだと思っています。

 

さらに、仕事で疲れた後、家でさっと飲みたい!でも、ビールはちょっと気分じゃない。といったときに、高いワインをわざわざ買って帰ることはできませんよね?そんなときに、手軽なワインという選択肢を提供してくれるのがこのワインなのだと思います。

 

めそあなも、社蓄時代よくお世話になりました(気づいたらよく、そのまま朝になってましたが。。。)

 

 

3.めそあな感想

 フルーティーで飲みやすい

 

最後に実際飲んでみましょう。

 

が、これが意外と美味しいのです。まさにさっぱりフルーティーで飲み易く、ぐいぐい飲めます。

 

例えるなら、「いつでもすぐそばにいてくれる、ボジョレーヌーボー」です。

11度と低いアルコール度数。淡めな色合い。華やかな花や赤系果実の香りはまさにヌーボーのようです。

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やや淡いルビー、フルーティーな香り

本格辛口ワインがお好きな方はお口に合わないかもですが、200円程度でこの味は改めて飲むとビックリでした。個人的にですが、以前よりアルコール感が抜け、果実感が高まって美味しくなっているような気がします。

 

家に帰る途中、ふと酔いたくなったとき、もしよろしければ選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?お財布にも優しいですしね。

 

 

4.最後に

本日も長文にもかかわらず、お読みいただきありがとうございました。

もしよろしければ、ブックマークなどしていただけると、励みになります。

 

それでは、今日もお疲れ様です。またお会いしましょう。

知らないと損?身近でメジャーな4つのワインメーカー!

お疲れ様です。めそあなです。

 

本日は身近でメジャーな4つのワインメーカーをご紹介したいと思います。

これを知れば、ひょっとした時に出会ったワインを、より身近に楽しく感じられ、味が何倍にも美味しくなるかもしれません!(個人の感想です笑)。

 

 

 1.4つのワインメーカー

やっぱり日本ワイン!

 

早速ですが、皆さんは以下の4つの日本のワイナリーをご存知でしょうか?

  • 登美の丘
  • シャトー・メルシャン
  • グランポレール
  • サントネージュ

 

実はこれらのワイナリー、面白い共通点があるんです!

 そして、これらを知れば、最も身近な日本ワインがぐっと面白くなると思います。

 

 

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広大なセラーに眠る樽は圧巻

 

 

2.産地はどこ?

日本ワインと言えば

 

 まずは、産地ですね。それぞれ複数ブランドで展開していますが、大きな生産拠点が日本ワインの聖地とも言える山梨県に所在しています。

 

関東近辺にお住いの方向けになってしまいますが、これらのワイナリーは一般訪問も受け付けていますので、ワイナリーに直接アクセスできるorしやすいのはとても大きな魅力だと思います。

 

ワイナリーでは、ワイナリーの歴史や醸造工程の見学、楽し過ぎる試飲会など、そのワイナリーをよりよく知り、ワインも一層美味しくなるイベントがあること請け合いです。

 

車がある方はもちろん、バスやJRの「かいじ」や、「あずさ」といった特急に乗れば2時間程度で現地まで快適にひとっ飛びです。・・・できれば、飲んで帰りたいですしね。

 

 

3.生産者は誰なんだろう?

お酒を作る専門家

 

次に生産者についてです。突然ですが、車でもっとも作るのが難しいパーツはどこでしょうか?

 

実はエンジンがその一つだと言われています。例えば、ヤマハ発動機は、バイクやボートなどを作っているメーカーさんですが、その基幹となる発動機(エンジン)を作る技術を様々な製品に応用しているわけです。

 

さて、同じことがワインにも当てはまるのではないでしょうか?

ワインはお酒ですので、お酒を作る免許やノウハウ、流通経路などをしっかりと確率している方は、ワインを作るうえでもとてもプラスになってくる訳です。

 

そして、実はこれらの4つのワイナリー、全て日本を代表するビールメーカーが運営するワイナリーなんです。

 

 

3.答え合わせ

もったいぶってすみません。それでは、答え合わせです!

 

  • 登美の丘・・・サントリー
  • シャトー・メルシャン・・・キリン
  • グランポレール・・・サッポロ
  • サントネージュ・・・アサヒ

 

どこでも出会える作り手たち

どんなコンビニやスーパーでも見るビール会社が、それぞれのブランドでワイン事業を展開している訳です。

 

もちろん、多様な製品を展開していますので、同じメーカーでも違うブランドで作られるワインも存在します。詳細は本ブログで追ってご紹介していく予定です。

 

ですが、「作り手」という点では非常に親しみを感じられ、どこで誰が作っているのかを手触り感を持って知ることができるので、ワインもより身近に感じて楽しむことができるのではないでしょうか?

 

 

4. めそあなの感想

 実際に行ってみることの大切さ

 

かくいう私も、先ほどのうち、登美の丘、メルシャン、グランポレールを実際に訪問したことがあります。

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記事上の写真もこちらの登美の丘ワイナリーでした。

 

どのワイナリーもその素敵な外観、とても為になる深いご説明、もちろん素晴らしいワインなど、他では得難い経験を得ることができました。

 

もしご関心があられる方は、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

一気に訪問するのは、なかなか難しい点もあるかもしれませんが、山梨ワインツーリズム」などのイベントを利用すれば、様々なワイナリーを効率的に廻ることができます。イベント時だけの特別ワインにも巡り会えるかもしれません!

 

www.facebook.com

 

 

本日の記事は以上です。長文にもかかわらず、最後までお読みいただきありがとうございました。

もしよろしければ、ブックマークなどしていただけると、励みになります。

 

それでは、今日もお疲れ様です。

 

現実的ワインを求めて

お疲れ様です。めそあなです。

 

本日はワインの楽しみ方について、当ブログの今後の方針をご紹介したいと思います。

 

 

1.あまりに膨大なワイン世界 

大きな野望を現実的に考えてみる

めそあなは、ワインがとーっても大好きなのですが、勉強すればするほど悲しくなる事実が一つあります。それは、ワインが余りに多過ぎて全てを味わうことが到底不可能ということです。

 

ワイン生産国は、優に20か国以上あります。さらに、各国の中に多くのワイン産地が存在し、その土地のワインの作り手はより多くいることになります。また、それぞれの作り手が、赤・白・ロゼ・泡や高級・中級・大衆向けなどの多くのラインナップをそろえ、ヴィンテージ(生産年)も年々増加していく訳です。

 

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一つのセラーだけでもこんなにたくさん。



 

もちろん、経験や知識でカバーできる点もあるのですが、ワインそれぞれの味は全て違うからこそ、この世のすべてのワインを飲んでみたいなあと、めそあなは思ってしまうのです

 

 

2.時間とお金は限られている

時間は平等

さらに、人間の時間は平等ですが有限です。20歳から80歳まで365日毎日飲み続けたとしても、2万本弱です。毎年膨大なワインが生まれ続けていることを考えると到底足りない数字ですね。

 

また、そもそも飲み過ぎは健康にも悪いです。厚生労働省によると、適正な飲酒量は1日あたりグラス2杯弱です。先ほどの2万本を達成することも現実的には難しいかもしれません。

 

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財布の中身を直視すると、、、

また、金銭的にも限界はあります。

かの有名なロマネコンティですが、1972年ものが1本198万円でした [2019年6月30日現在]。めそあなも、死ぬまでに一口でいいから飲んでみたい、と思っていますが、ちょっと難しいかもしれないというのが率直な感想です。

他にも高級なワインは数多く存在するので、それらを全て飲むことはやはり難しいのかな、と感じてしまいます。

 

 

3.実際に入手可能なのか?

買える場所、買う場所

また、時間やお金があっても、そもそも買えるのか?との問題もあります。ワインは地酒ですので、その土地で生産され、その土地で消費されるのが普通です。したがって、日本に輸出されていない外国ワインは山のように存在します。

 

日本に目を向けても、地元消費されるワインは数多いですし、人気のあまり買うことができない人気国産ワイン(いわゆるカルトワイン)もいくつかあります。

 

さらに、ややアナログでお恥ずかしいのですが、通販でお酒を買うことに少しハードルを感じてしまいます。以前飲んだことがある安心の銘柄をリピートするときや、有名なソムリエが厳選した、もしくはあまりに有名な銘柄であればチャレンジしてみようと思うこともあるのですが。

 

ですので、やはり自分でボトルをみて、直接購入するのが一番安心して挑戦できるように個人的には感じています。

 

 

4.どうするのが現時的に一番楽しめるのだろうか?

経験は蓄積できるが時間がかかる

それではどうすれば、数あるワインの中から、楽しくかつ新たなワインにチャレンジしていきやすいのでしょうか?それには、まずは経験の蓄積が一番なのではないでしょうか?

 

ラベルを見て気に入って買ってみたワイン、ワインの好きのお友達から紹介してもらったワイン、旅先で出会ったワインなど、、、きっかけは様々です。

 

ワインがどっぷりとお好きな方は、ワインメーカーズディナーやワイナリー訪問なども、思い出というスパイスでそのワインをより深く楽しめるきっかけとしてくれるでしょう。めそあなも、いろいろと参加しています。

 

他方で、経験の蓄積はどうしても時間がかかります。さらに、それにかかる時間やお金を考えると、自ずとこの方法をとることができる量には限界があるように思えます。

 

知識は大きな味方だが、、、

その点、知識を得るのは、相対的にあまり時間がかからず、場所の制約もありません。例えば、ワイン関連の書籍やワイン王国などの雑誌、インターネット。もしかしたらワインエキスパートなどの資格取得も役立つかもしれません。

 

ただし、経験に支えられていない知識は、やはり表面的なものになりがちです。皆さんも、学校で勉強した地理や歴史の知識、例えば京都、について、そこに行って初めて身近に感じられたことはあるのではないでしょうか?

 

ワインも五感で味わうものですので、やはり経験・体感に支えられていることが必要なのだと思います。

 

なお、めそあなが講師をしている「ワインエキスパート」の資格取得ですが、知識量としては膨大です。ですが、やはり概念的なもの、有名なワインや産地の暗記が中心なので、現実の生活でワインを楽しむことには必ずしも直結しないと感じています。

 

 

5.現実的ワインのすゝめ

以上を踏まえて、「瞑想ワインとアナリスト」ブログでは、下記に焦点を当ててご紹介していきたいと考えています。

 

現実的で実際に経験しやすい

・身近で直接に購入できる、しやすいワイン

・値段もお手ごろで楽しみやすいワイン

 

脳で楽しむための知識

・ワインの作り手、作り方などのエピソード

・ワインの地理的・歴史的側面

  ※一応、テイスティングコメント等も残す予定ですが、そこはメインではありません。

 

めそあな自身も含め、皆さんがワインを「より身近に感じ、もっと脳で楽しめる」よう、ワイン片手に書き連ねていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

最後に 

本日も長文にもかかわらず、お読みいただきありがとうございました。

今後も、どんどん企画をアップしていく予定ですので、もし面白いと思っていただければ、ブックマークなどしていただけると、励みになります。

 

それでは、今日もお疲れ様です。またお会いしましょう。

 

分からなくて当然?ワインの味が分からなくても恥ずかしくない4つの理由。

お疲れ様です。めそあなです。 

皆さん、ワインはお好きですか? 私は(ブログに書きたくなるほど)大好きです。

 

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このワインは一体どんな味なんだろう???

 

 そんな私でも、以前はワインはどこか敷居が高いような印象があり、膨大なワインの種類の中からどんなワインを選べばいいのかよく分からず、いつもビールばかり飲んでいた時もありました。まさに、「とりあえず生で!」のノリですね笑

 他にも、ワインに少し興味を持っている方で、新しいワインにチャレンジしてみたいけど、その違いが分かるか自信がなく、あと一歩が踏み出せない方。また、せっかく高いワインを思い切って購入したのだけど、いい味なのかよく分からなかった、といった経験がある方はいるのではないかな?と思っています。

 

 

 かくいう私は、アナリストという本業の傍ら、趣味が高じてワイン教室の講師をしています。ですが、正直に言ってワインの味がよくわからないことがまま有ります

 

それでも、「そういったこともあるな」と思って全然気にしていません。どうしてそう思えるのか、「ワインの味が分からなくても恥ずかしくない4つの理由」をご紹介したいなと思います。

 

 

この記事は15分くらいで読めると思います。

 

 

 

ワインの味が分からなくても恥ずかしくない4つの理由

1 ワインの味を決めるのは人間 

味の具合も人次第

 元気な時はほんの少しに感じられる距離も、具合が悪い時は何キロにも感じることってありますよね?

 

ワインの味も人間が「脳で感じる」ものですから、その時の体調や気分に大きく左右されるのです。他にも、例えば、激辛カレーと一緒にワインを食べても、その味は感じられませんよね。

 

私も、ちゃんとしたテイスティングをしたいと考えている時には、直前にコーヒーを飲まない、味の濃いものを食べない、など気をつけていますが、逆に言えば、体調不良などコンディションが悪ければ、味がわからなくて当然です。

 

味の感じ方にも個性がある

さらに、「脳の感じ方」には個性があります。味覚も五感の一つですので、ちょうど人によって視力や聴力に差があるように、味の感じ方に差があります。ですので、同じワインであっても、その甘味や酸味の感じ方は一つではありません。

  

文化圏による違いも見逃せない

 文化による差異も大きいです。例えば、関西出身の私からすると、関東の料理は未だに味が濃いと感じてしまいます。ワインの味についても感覚も、人のバックグラウンドによって相対的なものになると思います。

 

また、よくワインの香りの表現で、青りんごやラズベリーなどに例えた表現がなされます。その例え自体が西洋の文化をベースにしており、日本人にはピンとこないものが多いです。香りを嗅いだものがないものは表現しようがないですから、たとえ説明を受けたとしてもピンとこないケースは多いでしょう。

 

 

2 知識や経験が味を生み出す

思い出は最高のスパイス

「恋人とあの時飲んだ、あのシャンパン」「初めて親と飲んだちょっといい赤ワイン」など、皆さんそれぞれに思い出・思い入れがあるワインはあるのではないでしょうか?

そういったワインはその人にとって特別なものになっているため、他の人より美味しく感じられているかもしれません。

 

値段や見た目も味の一部

値段が高いワインやエチケット(ボトルに貼ってあるラベル)のデザインが素敵なものは、味もよいのではないか?との期待がどうしても高まります

そういった思い入れは人の脳に実際のレベル以上のワインであると錯覚させることもあるでしょう。それがいい方向に働けばいいですが、せっかくの高級ワインを台無しにしてしまう取り扱いも起こりえますね。

 

経験が脳を鍛える

 ある研究によると、経験豊かなソムリエは、ワインを飲むと通常の人とは違って、記憶を司る脳の一部(海馬)が活性化するようです。

前述の「思い出が最高のスパイス」と同じく、勉強や経験で得た知識と合わせてワインを飲むことで、味をより深く鮮明に感じることができるのかもしれません。

 

 

3 決まった味のワインなどない

ワインは地酒

 ワインは西洋から来たおしゃれな飲み物とのイメージがありますが、その歴史を辿れば、もともとは地元産のぶどうでつくった地酒です。

こう考えると、ブドウ産地が全てワイン産地にもなることができるのですから、ブドウ品種の違いだけではなく、土地(テロワール)の違いの表現として世界にはものすごい種類のワインがあると感じられるかと思います

 

育て方(栽培方法)は作り手次第

 さらに、ブドウ栽培の方法も作り手によって千差万別です。大規模に機械化を通じて効率的に栽培する作り手もいれば、人手を使い昔ながらの伝統的な作り方にこだわる作り手もいます。

また、近年では有機栽培やその一派であるビオディナミ、ナチュラルワインなど作り方自体の個性も重視されるようになっています。

 

作り方(醸造方法)も見逃せない

 ワインは基本的にブドウのみで作られ、水も加えることはありません。他方で、醸造方法による味の違いも見逃せません。発酵に加える酵母が違えば味は異なるものですし、発酵の温度・期間、ワインの熟成に木樽を用いるか否かなど、醸造技術の選択は味にも大きな影響を与えます。

 したがって、有名な産地のワイン、例えば「ボルドー」を一つとっても、その味は、より細かな生産地、ブドウ栽培の方法、作り手の醸造方法など、様々なバリエーションがあることになります。

 

これらの複雑な反応の成果が一本のワインになるので、たとえ膨大な知識・経験があっても、百発百中でその味わいを言い当てることは本当に難しいとわかると思います。

 

 

4 一口一口に個性がある

 年の取り方は味に現れる

よく人の顔にはその人の人生が映ると言いますが、まさにワインにも同じことがいえるのではないかと思います。

大きな振動や気温の変化、コルクの劣化による空気との接触はワインの熟成を早めることになります。熟成は適度なレベルであればワインの品質にプラスですが、行き過ぎるとワインは「お酢」になってしまいます。

 このように、同じ時間・同じ場所で作られたワインであっても、その年の年の取り方によって、瓶ごとに個性が異なることになるのです。

 

ラストステップも気が抜けない

 さらに、最後の一口でも味は変化します。皆さんも炭酸の抜けたぬるいビールを飲まれたことが、一度や二度はあると思います。まさに、ワインも温度や空気接触の時間に応じて、刻一刻と味が変化していくものです。

グラスで味が発展していく、と表現すれば聞こえはよいですが、その味を完璧に捉え完璧に表現するのは難しと言わざるをえません。

 

 

5 それじゃあ、どうやって味わうの?

このように、味をとらえることの難しさについてつらつらと述べてきましたが、「それじゃあ、ワインを味わうなんて無理じゃないか!ソムリエ(やワイン講師)は何をやっているんだ!」とのご批判を受けることになるかもしれません。

・ 

いえいえ、もちろん何もできないわけではありません。

 

少しの練習で世界は広がる

ワインの個性が非常に多く、味の感じ方が人によって違ったとしても、他の人と一緒に同一条件のワインを味わい、表現を練習していくことで、「一般的な感覚」を練習していくことは可能です。ちょうど、味わいの表現という新たな言語を習得していくイメージに近いと思います。

 

私の感覚ですと、週1回を約1〜2ヶ月程度で基礎的な感覚は習得可能だと思います。もちろん体調などに左右されますが、少しの練習で味わい方が一歩深まるのは間違いありません。

 

地酒としての楽しみ

さらに、厳密な味わいが分からなくとも、地酒としてのワインの産地や歴史を感じることは面白いことだと思います。地理や歴史が好きな方はもちろん、旅行が好きな方なら、地酒と地物を合わせて楽しむのは定番かと思います。

ワインは産地に厳密な規定が存在する場合が多いですし、地元料理とのマリアージュなどもよく意識されていますので、食を通じて世界旅行するという、知的な楽しみ方ができると思います。

 

飲むこと自体、楽しいかな!

ただ。。。やはり一番は、ワインを飲むこと自体が楽しいことです。ワインをきっかけに家族や友人と楽しいひと時を過ごすことができれば、それが何よりだと思います。

かく言うめそあなも、このエントリーをワイン片手に瞑想しながら書きました。

  

 

 

 

長文なのに最後まで読んでいただきありがとうございました。

もしよければ、シェアなどしてもらえると、とても励みになります。

 

それでは、今日もお疲れ様でした。

 

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